深く
深く
潜った
地の底で
あの日
空が
見たのは
火の涙
月は
音を
失って
色をひそめ
届かない
言の葉が
散らばった
聴こえている
ふりで
何も響かない
見えない力ばかり
欲しがって
生きてた
手のひらに
すくったのは
途切れた
祈りの欠片
もう二度と
伝わらない
雫が頬をすべる間
救われたい
そう願うことさえ
時は
許さないから
許してくれない
許されるなら
淡く
淡く
広がる
雲の波
あの日
空は
確かに
泣いていた
風が
海を
駆けずって
凪を煽り
笑えない
時間だけが
過ぎていく
前を向けだなんて
前がどこだけ
それすらわからなくて
しゃがみこみ
崩れた
あなたから
もらったのは
燃やした命の欠片
またいつか
逢えるのなら
捻れた運命をほどいて
愛されたい
そう願うことしか
今は
出来ないから
星を見上げた
届かない声
夢を見ることが
簡単だなんて
言ってしまえたら
もっと楽なのにね
十字架に
はりついた
心が
叫ぶ
まだ此処に
居たいんだ
手のひらに
託したのは
生きえた
孤独の涙
もう二度と
ふれられない
雫が頬をすべっていく
眠らせてと
そう願うことだけ
いつか
許されるなら