江ノ電
降りたら
日暮れ坂
今でも
そのまま
残ってる
あれから
何年
過ぎただろうか
わたしも
母と
同じ歳
白い日傘を
くるくる回し
あなたの
真似して
みるけれど
ごめんなさいね
しあわせを
少しはずれて
歩くけど
逗子から
葉山へ
蝉しぐれ
昔の
景色が
そこにある
今では
遠くへ
旅立った
母は
綺麗な
人だった
白い日傘に
隠した涙
子供の
頃から
知っていた
ごめんなさいね
泣きながら
ひとり帰って
来たけれど
白い日傘を
くるくる回し
あなたの
真似して
みるけれど
ごめんなさいね
しあわせを
少しはずれて
歩くけど