瞳閉じて
耳を澄ませば聞こえる
まだ少し幼い声
他愛もない
おしゃべりで
何時間でも
笑っていられたね
光差す渡り廊下も
チャイムの音色も
曖昧で確かな
日々を繋ぐ
大切なピース
あの頃の
ぼくらはまだ
明日の地図
さえ持たずに
新しい何かを
探してたんだね
描いてた淡い夢も
不意に触れた優しさも
その一つ一つがほら
ぼくらの今を作ってる
何度目かの
季節が巡ったある日
ふと
立ち止まって気付く
目の前には
それぞれ違う色した
道があったんだね
読みかけの
本のしおりも
中庭の花も
風に煽られて
ふわりと舞う
いつもの放課後
雨上がり空に咲いた
鮮やかな虹の橋は
まだ心の奥で
輝いてるから
悔しくて泣いたことも
初めて知った切なさも
その一つ一つがほら
そっと背中
押してくれる
失くしたもの
手に入れたものは
数えきれないほど
あるけれど
ありふれた
日常に隠れているよ
きらめく
小さな
かけらが
あの頃のぼくらは
あの頃の
ぼくらはまだ
明日の地図
さえ持たずに
新しい何かを
探してたんだね
変わらない友情も
果たせなかった約束も
その一つ一つがほら
ぼくらの未来作ってく