いつのまにか
あの季節は過ぎて
壁にかけた
想い出も剥がれた
軽くなった
荷物と引き換えに
風邪をひいた
台風の夜
ねえどうしたの
どこにいるの
そんな声が
胸に刺さるから
ほんの少し
泣きそうになるの
ズルい言い方ね
どれくらいの光なら
あなたの心が
見えますか
二度と会えない
くらいなら
月の裏側で
踊り明かしましょう
あなたがくれた
手紙なら
開けずに夜に
仕舞いました
微かに射す月の下で
はぐれないように
繋いだ手のぬくもりが
まだ消えない
旅を終えた
友だちに貰った
ミントティーは
冬の香りがした
すれ違った
優しい人たちの
抱え込んだ迷いの味
答えのない
恋もあるの
わかってても
胸が軋むから
ほんの少し
噛み締めてたいの
弱い生き様ね
ほのぐらい月のひから
あなたの言葉
探しました
静かな夢の世界なら
壊れそうなほど
に抱いてくれるの
あなたのいない
世界では
なにもかもが
枯れてしまうの
踊り疲れて眠るまで
離さないでいた
あなたの腕の中で
息を止めたい
あなたさえ
どれくらいの光なら
あなたの髪に
さわれますか
二度と会えない
くらいなら
月の裏側で
燃え尽きていいの
あなたがくれた
手紙なら
月夜にそっと
開きました
微かに射す月の下で
はぐれないように
繋いだ手のぬくもりが
まだ消えない