制服を着てる
先輩と会えるのは
これが最後だと
思うと泣ける
毎日ずっと
どこかに探して来た
背の高さ
明日から
見当たらない
校庭の隅に
満開の桜の木たち
春風に
陽射しの雫が
揺れている
思い出は忘れもの
ずっと
そばにいたのに
心の端っこに
そのままにしてた
残された寂しさと
ホントは
好きだったこと
考えないように
無邪気に
過ごした
季節が終わる
制服が少し
小さめに見えるのは
きっと大人に
なったからでしょう
四月になれば
都会へと
行ってしまう
その肩に
一枚の夢花びら
校門の中で
テニス部の
みんな集まり
微笑みに
涙を隠して見送った
思い出は忘れもの
胸が
きゅんとして来て
日向がいつもより
暖かく感じる
時々は振り向いて
私をちゃんと
見て欲しい
一度も言えぬまま
憧れ
続けた季節の後で
思い出は忘れもの
ずっと
そばにいたのに
心の端っこに
そのままにしてた
残された寂しさと
ホントは
好きだったこと
考えないように
無邪気に
過ごした
季節が終わる