失くした物語を
いつか思い出して
話したら少しは今を
上手に歩けるかなぁ
浮かんでは消えていく
追憶の中に
生きたくないと
君は僕に微笑みながら
小さな背中を震わせる
愛しさを
形づくっていく
二人の
すり減らした時間
それは
陽炎のように脆く
掌をこぼれ落ちていく
シルエット
黒さの中に色を落とす
この光は
僕達を照らす
最後の君の優しさなの
見えてたはずの場所が
過去に縛られて
遠ざかる
叶うのなら
教えて欲しかった
あんなに許した
嘘だから
過ちを繰り返した
日々も
確かな
ぬくもりが包んで
悲しみの駆け引きとも
知らず
僕を浮かび
上がらせていく
シルエット
滲ませた涙は誰の為
抱き締めた
痛みは誰の為
あまりにも
緩やかな時間が
鮮やかだった
色をなくして
愛しさを
形づくっていく
二人の
すり減らした時間
それは
陽炎のように脆く
掌をこぼれ落ちていく
シルエット
もう戻る事ない
二人のシルエット